「書類をトランクルームに預けても大丈夫なの?」と考えている皆さん。結論から言うと、条件さえ整っていれば保管は可能です。
……ですが、私のように条件を見誤ると、とんでもないしくじりにつながることもあるんです。
本ページの目次
【実録】書類をトランクルームに預けて取り返しのつかないことになった話
現代社会において、個人情報、契約書、証明書、アルバムなど書類の重要性は非常に高くなっています。一方で、自宅にスペースがないからとトランクルームや屋外物置を利用する人が増えています。しかし、湿度管理のない収納環境では、大切な紙類がカビや虫害により深刻なダメージを受けるリスクがあります。
「近所で安いから」という理由だけで選んだトランクルーム
会社の事務所を縮小するタイミングで、大量の契約書を屋外型のトランクルームに収納。屋根付きで密閉されていたので「まあ大丈夫だろう」と思い込んでいました。
数年後、開けてみるとカビ・シミ・悪臭の三重苦
数年後、再び取り出そうとしたときには、書類は茶色くシミだらけになり、カビ臭が漂い、保存状態としては完全にアウト。しかもファイルの間に虫のフンが……。
経費精算の伝票、古い契約書、決算資料……でも、どれも会社の信用や過去の取引の証そのもの。もし、税務調査や契約トラブルが起きたときに、必要な書類が劣化して読めなかったら? 想像するだけで、背筋が冷たくなるような不安がよぎります。
あの時、もう少しだけ保管環境に気を配っていれば——そう後悔しても、取り返しはつきません。「保管環境の見極め」は惜しまず丁寧に行いたいですね。
失敗の原因は温湿度と密閉空間のダブルパンチ
選んだトランクルームは、空調も湿度管理もない“屋外型”でした。
庫内は夏には40℃近く、冬には湿度が上がりやすく、紙にとって最悪の環境。しかも密閉していた段ボールも湿気を吸い、カビが繁殖しやすい状況に。
リスク要因 | 発生しやすい温度 | 発生しやすい湿度 | 備考 |
---|---|---|---|
カビの繁殖 | 20〜30℃ | 70%以上 | 高温多湿で急速に増殖 |
紙魚(シミ) | 20〜28℃ | 60%以上 | 紙・糊・本を食害 |
チャタテムシ | 25〜30℃ | 70%以上 | カビを餌にする、二次被害に注意 |
書類保管に適したトランクルームの特徴とは
まず重要なのが、空調と湿度管理が整っていること。紙製品である書類は湿度に非常に弱く、カビや変色の元。
つまり、深く考えず”近くて安い”という理由だけで屋外型のトランクルームに預けたことが全ての原因だったのです。
必ず空調・湿度・防犯の設備があるかチェックしよう
屋内型トランクルームで、24時間空調が稼働しているものを選びましょう。また、セキュリティカメラやICカードによる入退室管理が整っているかも確認が必要です。
書類の湿気・カビ対策チェックリスト(YES/NO形式)
項目 | はい | いいえ |
---|---|---|
空調管理された場所に保管しているか? | □ | □ |
重要書類は防水・防湿ケースに入れているか? | □ | □ |
ケース内にシリカゲルなどの乾燥剤を入れているか? | □ | □ |
段ボールでの長期保管を避けているか? | □ | □ |
保管物と壁・床の間に隙間を設けているか?(すのこ、ラックの利用) | □ | □ |
荷物を詰め込みすぎていないか? | □ | □ |
トランクルーム/物置の定期的な換気・空気入れ替えを行っているか? | □ | □ |
定期的に保管物の状態(カビ、湿気)をチェックしているか? | □ | □ |
保管場所を定期的に清掃しているか? | □ | □ |
湿度計を設置し、湿度を50-60%以下に保っているか? | □ | □ |
カビ防止スプレーなどの防カビ剤を使用しているか? | □ | □ |
保管前に書類の汚れや水分を完全に除去しているか? | □ | □ |
空調管理されたトランクルームを探す方法
書類の長期保管には、「空調・湿度管理」が最重要ポイント。ここでは、適切な施設を選ぶための方法を紹介します。
ポータルサイトを使えば比較も簡単
地域や条件を指定して、空調あり・書類保管向けの施設を絞り込めるポータルサイトが便利です。料金比較・設備写真・利用者のレビューなども参考にできます。
宅配型トランクルームという選択肢も
集荷・配送までお任せできる宅配型トランクルームなら、書類を手軽に保管・取り寄せできます。中には空調・湿度管理された倉庫で保管してくれるサービスも。
教訓:書類は「しまう前」に未来を想像せよ
書類は、普段は目立たない存在かもしれません。しかしそれが必要になる瞬間は、たいてい「切羽詰まった場面」です。災害、トラブル、緊急対応——そんな時、過去の自分の判断が今の自分を救ってくれるのです。「とりあえずここに入れておこう」ではなく、「いつか必要になる未来の自分を守るために」という視点で、保管場所や環境を選びましょう。未来を想像できる人こそ、リスクを最小限に抑えられる人です。
コメント