ウェットスーツは高性能な防寒・保護ギア。
長く快適に使うためには、洗浄・乾燥・保管の各工程を正しく行うことが欠かせません。
ここでは「ウェットスーツの正しい保管方法」を、使用直後からオフシーズンまで順を追って解説します。海外での収納アイデアもまとめましたのでぜひご覧ください。

海外のウェットスーツ収納アイデアも紹介しますよ!
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本ページの目次
ウェットスーツ 正しい洗い方・保管方法
ウェットスーツの正しい洗い方と保管方法のうち、①シーズン中の比較的簡易なものと、②シーズンオフ前の長期保管を前提としたケア方法を紹介します。
◇参考動画
◇動画に登場したアイテム
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①使用後すぐの洗浄(シーズン中の普段のケア)
ウェットスーツは使った直後のケアが寿命を大きく左右します。
- できるだけ早く、真水またはぬるま湯(30〜40℃未満)で全体をすすぎ、塩や砂を落とす。
- 浴槽やタライに浸けて、やさしく押し洗い。こすったり踏んだりは厳禁。
- 数回に一度はウェットスーツ専用シャンプーで洗浄(中性・漂白剤不可)。
- 洗剤を使った場合は、泡が消えるまで丁寧にすすぐ。
- 風通しの良い日陰で干し、ハンガーのままで保管するのが基本
乾燥の順序と環境
乾燥は「内側優先」が鉄則です。
- 風通しの良い日陰で干す(直射日光・乾燥機・ヒーターは避ける)。
- 裏返して内側から乾燥。内側は水分が多く雑菌繁殖のリスクが高い。
- 内側が乾いたら表に戻し、外側を乾燥。長時間の裏返しは型崩れの原因。
- ねじって絞らず、手で軽く押して水分を抜く。
やってはいけない保管・ケア
- 濡れたまま車やバッグに放置
- 直射日光や熱風、熱湯での乾燥
- 折りたたみ保管・細いハンガー使用
- 洗濯機・漂白剤・強アルカリ洗剤の使用
- 半乾きで収納
②オフシーズン前の最終ケア
長期保管前は「いつもより丁寧に」がポイントです。
- 内外とも専用シャンプーで徹底洗浄し、塩分・皮脂・雑菌を完全除去。
- 専用コンディショナーでしなやかさを維持。
- 完全に乾燥させ、幅広ハンガー+通気性カバーで保管。
- 縫い目や表面に傷がないか点検し、軽微な破れは専用接着剤で補修。
収納前のチェックリスト
- 塩・砂・皮脂は完全に落ちたか
- 内側→外側の順で完全乾燥したか
- 幅広ハンガーで吊っているか
- 直射日光・高温多湿を避けた場所か
- (ジャージ)ベルクロは留めたか/(スキン)面同士の癒着対策は済んだか
この流れを習慣化することで、ウェットスーツは何シーズンも高性能を維持できます。
次の海や川での快適な時間のために、今日のひと手間を大切にしましょう。
ハンガーの選び方
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- 幅広で肩の形を再現した専用ハンガーを使用。細いハンガーは気泡を潰す原因。
- ファスナー付きは閉じて形状を保つ。
- 専用がなければ太いハンガーにタオルを巻いて厚みを作る。
保管時の環境づくり
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◇場所をとらないスリムタイプのハンガーラックもおすすめ
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- 折りたたまず、必ず吊るして保管。
- 涼しく暗く乾燥した、換気の良い場所に置く。
- 通気性のあるカバーでホコリや引っかかりから守る。
ウェットスーツ素材別の注意点
ウェットスーツには主にラバー素材・ジャージ素材があります。
素材により特性や扱い方が異なりますので注意しましょう。
ラバー素材(スキン・ネオプレーン)の扱い方
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- 乾きが速いが傷つきやすい。扱う際は指の腹を使う。
- 面同士の癒着を防ぐため、腕が胴体に押し付けられない吊り方に。
- 高温に弱く、車内放置は厳禁。
ジャージ素材の扱い方
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- 耐久性は高いが乾きに時間がかかるため、内側乾燥を徹底。
- ベルクロは必ず受け面に留める。
- 湿度が高い場所では除湿機や除湿剤を利用。
海外のウェットスーツ収納アイデア
海外のサーファーたちは、ウェットスーツの収納にもこだわりを持っています。限られたスペースを有効活用しつつ、見た目もおしゃれに仕上げるアイデアは、日本でも参考になるものばかり。ここでは、Pinterestなどで見つけた海外のウェットスーツ収納実例を3つご紹介します。
サーフボードとともに見せる収納
海外ではウェットスーツをサーフボードと同じスペースにディスプレイ感覚で収納するスタイルが人気です。壁面にラックやフックを設置し、ボードの横にウェットスーツを吊るすことで、ガレージやリビングが一気にサーフショップのような雰囲気に。インテリアの一部として楽しめるだけでなく、通気性も確保できるため、カビや臭いの防止にもつながります。
ポイントは、ハンガーを幅広タイプにして肩の型崩れを防ぐことと、直射日光の当たらない場所を選ぶこと。見せる収納だからこそ、きちんと乾かしてから吊るすことが大切です。
天井フックで省スペース収納
限られたスペースでも効率的にウェットスーツを収納したい場合は、天井にフックを取り付けて吊るす方法がおすすめです。海外のガレージやワークスペースでは、パイプや強力フックを天井に設置し、専用ハンガーでウェットスーツを垂直に吊るすアイデアがよく見られます。
この方法なら壁面や床を占有せず、空間を有効活用できるうえ、スーツ全体に風が通るため乾燥も早く、カビ防止にも効果的です。設置する際は、重量に耐えられる金具や下地を選び、吊るす高さや位置も動線を邪魔しないよう工夫しましょう。
塩ビパイプで収納ラックをDIY
コストを抑えて自分好みのウェットスーツラックを作りたいなら、錆びることがない塩ビパイプを使ったDIYが海外で人気です。パイプとジョイントを組み合わせるだけで、サイズや形状を自由に設計でき、吊るすタイプや横置きタイプなど用途に合わせてアレンジ可能。
収納スペースがなくて困っている方へ
ウェットスーツやサーフギアを自宅で保管しようにも、日本の狭小住宅ではクローゼットやガレージに余裕がない…そんな時は、トランクルームの活用がおすすめです。
お近くの室内型トランクルームを探すなら
特に注意したいのは、屋外型トランクルームの湿気問題です。海沿いや高湿度の時期は内部が結露しやすく、長期間保管するとカビや嫌なニオイの原因になります。ウェットスーツのような水分・湿気に弱いアイテムは、必ず空調付きの屋内型トランクルームを選びましょう。温度・湿度が一定に保たれるため、素材の劣化やカビ発生を大幅に防げます。
タイプ | 湿気対策 | カビ発生リスク | ウェットスーツ保管の適性 |
---|---|---|---|
屋外型トランクルーム | ✕ | 高い | ✕ |
屋内型トランクルーム(空調あり) | ● | 低い | ● |
特に注意したいのは、屋外型トランクルームの湿気問題です。海沿いや高湿度の時期は内部が結露しやすく、長期間保管するとカビや嫌なニオイの原因になります。ウェットスーツのような水分・湿気に弱いアイテムは、必ず空調付きの屋内型トランクルームを選びましょう。温度・湿度が一定に保たれるため、素材の劣化やカビ発生を大幅に防げます。
おすすめのトランクルームポータルサイト
屋内型トランクルームをポンポイントで探せるポータルサイトはこちらです。
.R(ドッとあ〜る)コンテナ
スペースプラス
宅配型トランクルームという選択肢も
宅トラ
近くに屋内型トランクルームがない場合は、宅配型トランクルームも便利な選択肢です。多くのサービスは梱包した箱単位での預け入れが前提ですが、宅トラならハンガーラックに掛けたままの状態で引き取り・保管してくれます。ウェットスーツやジャケットなど型崩れが心配な衣類にも最適です。自宅まで集荷に来てくれるため、大きな荷物を運ぶ必要もなく、シーズンオフのギア収納にぴったり。保管環境も空調管理されているため、湿気やカビの心配も少なく安心して預けられます。
ウェットスーツの収納に関するよくある質問と答え
ウェットスーツの収納やお手入れに関して、特に「洗い方」に関するよくある質問をまとめました。
洗い方に関するFAQ
Q:ウェットスーツは家庭用の洗濯洗剤で洗っても良いですか?
A:一般的な家庭用の洗濯洗剤は成分が強く、生地の劣化や伸縮の原因になります。そのため使用はおすすめできません。ウェットスーツ専用のシャンプーや中性洗剤を少量使うのが安全です。
Q:ウェットスーツは洗濯機で洗ってもいいですか?
A:基本的に洗濯機の使用は推奨されません。スーツが伸びたり破損する原因になるため、ぬるま湯で手洗いし、押し洗い・すすぎを徹底するのが安全です。
Q:ダイビング用のウェットスーツはどのように洗えばよいですか?
A:海水や塩分をしっかり落とすことが大切です。潜水後はすぐに真水で全体をすすぎ、裏返して乾燥させてください。直射日光ではなく風通しの良い日陰で干すのがポイントです。
Q:セミドライスーツはどうやって洗うのが正解ですか?
A:セミドライは防水性が高く乾きにくいため、特に徹底したすすぎと乾燥が重要です。内側のジャージ部分を裏返して乾かし、完全に乾燥させてから収納してください。
Q:トライアスロン用のウェットスーツはどう洗えばいいですか?
A:素材がデリケートで破れやすいため、優しく押し洗いすることが大前提です。柔軟剤や漂白剤はNG。使用後はすぐに真水で洗い、陰干しで自然乾燥させましょう。
Q:ウェットスーツに洗剤を使っても大丈夫ですか?
A:中性洗剤や専用のウェットスーツシャンプーがおすすめです。台所用洗剤や強い洗剤は生地を傷めるので避けてください。使用後はしっかりすすぎ残しがないようにしましょう。
Q:サーフィン用ウェットスーツの洗い方は?
A:サーフィン後は砂・海水をすぐに落とすことが重要です。真水で全体をすすぎ、裏返して風通しの良い日陰で乾かしてください。長時間直射日光に当てると生地の劣化が早まります。
収納に関するFAQ
Q:ウェットスーツの正しい保管方法は?
A:使用後は必ず真水で洗浄・乾燥させ、完全に乾いてから収納してください。湿気が残るとカビや臭いの原因になります。
Q:ウェットスーツの保管場所はどこが適していますか?
A:直射日光や高温多湿を避け、風通しの良い室内が最適です。倉庫や押し入れにしまう場合は除湿剤を一緒に入れると安心です。
Q:保管時にカバーを使った方がいいですか?
A:通気性のある専用カバーは有効です。ただしビニールカバーは湿気がこもるため不向きです。
Q:ウェットスーツを畳んで保管しても大丈夫ですか?
A:長期間の畳み保管は折り目が残りやすいためおすすめしません。できるだけハンガーに掛けて吊るすのが理想です。
Q:裏返して保管した方がよいですか?
A:乾燥時には裏返すと効果的ですが、収納時は元に戻しておくのが基本です。裏返したままだと型崩れの原因になる場合があります。
Q:車内に保管しても大丈夫ですか?
A:車内は高温になりやすく、素材が劣化する恐れがあります。短時間なら問題ありませんが、長期保管は避けてください。
Q:トライアスロン用ウェットスーツの保管で気をつけることは?
A:素材が薄くデリケートなため、特に折り目や圧力に弱いです。必ず太めのハンガーを使い、直射日光の当たらない場所に吊るして保管してください。
Q:ダイビング用ウェットスーツはどう保管すればよいですか?
A:塩分が残ると劣化を早めるため、洗浄後に十分に乾燥させてから保管してください。長期保管には専用カバーや除湿対策が有効です。
Q:ハンガーに掛けて保管する際の注意点は?
A:細いハンガーだと肩部分が伸びやすいので、ウェットスーツ専用の太いハンガーや、肩幅が広いハンガーを使用してください。
さいごに まとめ
ウェットスーツを長く快適に使うためには、日々の洗浄・乾燥・保管の積み重ねが何より重要です。
特に湿気やカビは大敵で、保管環境を間違えると性能低下や劣化を招きます。
自宅での保管が難しい場合は、空調管理された室内型トランクルームや、ハンガーラックのまま預けられる宅配型サービス(宅トラなど)を活用するのも有効です。
季節ごとの適切なケアと環境づくりを心がけて、大切なスーツを次のシーズンも最高の状態で迎えましょう。
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