フィギュアを集めていると、いずれ必ず直面するのが「保管場所」の問題です。
箱のまま積み上げていくにも限界があり、箱から出して飾れば日焼けやホコリが気になります。押し入れやクローゼットも万能ではなく、気づけば収納スペースはいっぱいになってしまいます。そこで候補に挙がるのが、トランクルームという選択肢です。
しかし、精密とも言えるフィギュアを外部に預けることに、不安を感じる方も多いはずです。
湿気でベタつかないのか、色移りしないのか、箱は潰れないのか。この記事では、フィギュアをトランクルームに保管する際の現実を、劣化リスクと適切な条件の両面から整理していきます。
本ページの目次
フィギュアのトランクルーム保管は本当に大丈夫?
結論から言うと、条件を満たしていれば可能です。ただし、何も考えずに預けるのはおすすめできません。
フィギュアの多くはPVCやABSといった樹脂素材で作られており、温度や湿度の影響を受けやすい特徴があります。日本の気候は高温多湿になりやすいため、保管環境を誤ると、ベタつきや変形、塗装の劣化につながることがあります。
重要なのは「トランクルームであるかどうか」ではなく、どのような環境で保管されるかという点です。
フィギュアが劣化する主な原因
フィギュア保管で注意すべき劣化要因はいくつかありますが、特に影響が大きいものは限られています。
湿気によるベタつきやカビ
PVC素材は湿気に弱く、高湿度の状態が続くと表面がベタついたり、カビが発生したりする可能性があります。
屋外型トランクルームや、空調管理が不十分な施設では、このリスクが高くなります。
温度変化による変形
高温環境では、フィギュアのパーツがわずかに変形することがあります。特に細いパーツや自立バランスに依存した造形は影響を受けやすいです。
直射日光の影響を受けやすい屋外コンテナは、この点で注意が必要です。
圧迫や荷重による破損
箱の上に重い物を載せると、外箱が潰れ、内部のフィギュアにもダメージが及ぶことがあります。
収納効率を優先しすぎると、思わぬ破損につながります。
フィギュア保管に向いているトランクルームの条件
フィギュアを安全に預けるためには、トランクルーム側の条件が重要です。
空調・湿度管理が行われていること
屋内型で、空調が常時稼働している施設が理想的です。温度や湿度が安定していれば、劣化リスクは大きく下がります。
清潔で密閉性が高いこと
ホコリや虫が入りにくい構造かどうかも確認したいポイントです。フィギュアは見た目の状態が価値に直結するため、清潔さは軽視できません。
出し入れしやすい動線が確保されていること
通路が狭く、箱を無理に傾けないと出し入れできない施設は避けた方が無難です。
保管環境だけでなく、動線の使いやすさも重要です。
フィギュアと一緒に預けがちな物と注意点
フィギュアをトランクルームに預ける際、関連アイテムもまとめて保管するケースが多く見られます。ここでは、よくある組み合わせと注意点を整理します。
外箱・ブリスター
外箱はフィギュアの価値を左右する重要な要素です。
湿気で波打ちやすいため、密閉ケースや段ボールに入れ、乾燥剤を併用することが望ましいです。また、箱の上に物を載せない工夫も必要です。
交換用パーツ・台座
細かいパーツは紛失しやすいため、仕切り付きケースや袋で管理し、どのフィギュアのパーツか分かるようにしておくと安心です。
アクリルケース・ディスプレイ用品
アクリル製品は傷がつきやすく、重ね置きすると割れることもあります。緩衝材を使い、安定した状態で保管することが重要です。
同人誌・関連書籍
紙製品は湿気に弱いため、フィギュアと同じ空間に保管する場合は、防湿対策を徹底する必要があります。
実は向いていないトランクルームの使い方
フィギュア保管で失敗しやすいのが、「とりあえず空いているスペースに詰め込む」使い方です。
屋外型コンテナで温度管理を行わずに長期保管する。
箱の上に重い荷物を積み上げる。
乾燥剤を入れずに放置する。
これらは、トランクルーム以前に管理方法そのものが原因で劣化を招くケースです。
まとめ|フィギュア保管は「環境管理」がすべて
フィギュアをトランクルームに預けること自体は問題ありません。
ただし、環境や管理方法を誤ると、劣化や破損につながります。
価格や広さだけで判断せず、湿度・温度・扱いやすさを基準に選ぶことが重要です。
条件が整えば、トランクルームは大切なコレクションを守るための有効な選択肢になります。

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